存在論日記2008年6月/ 大阪ゲーム専門学校の妖怪

大阪ゲーム専門学校の妖怪

一匹の妖怪が大阪ゲーム専門学校を徘徊している。 それは、もったいないオバケという妖怪である。

大学全入時代が到来した現在、 大学と競合する分野の専門学校にとって、 大学によるサポートが十分ではない分野への進出は、 きわめて緊急性の高い課題である。 そして、専門学校が学生を集め得る分野の一つとして、 ゲームという分野がある。 しかし、ゲーム関連の専門学校を作ったとしても、 それが画竜点睛を欠いたものならば、 本来ならば入学していたはずの多くの学生を 取り逃がすことになるであろう。 画竜点睛を欠いているというのが、 もったいないオバケが 大阪ゲーム専門学校を徘徊している所以である。

大阪ゲーム専門学校が欠いている画竜点睛のうちで 最大のものは、 その学校名である。 マーケティングという観点から見た場合、 学校名というのは商品名であり、 顧客が商品を選択する上での判断材料の一つである。 「大阪ゲーム専門学校」という学校名は、 商品名として最良のものとは言いがたい。

ある人がどのような商品を選択したかということは、 その人のキャラクターを物語る指標の一つとなる。 したがって、商品の選択においては、その品質のみならず、 それを選択した人間は 他人からどのように見られるかということもまた、 考慮の対象となる。 学校というのは、 キャラクターに及ぼす影響がきわめて大きな商品の一つである。 そしてその影響は、大きいのみならず永続的でもある。 人間は、どれほど年齢を重ねようとも、 「出身校はどちらですか」 という質問から逃れることができない。

専門学校の場合、 「それはどのような学校であるか」ということを判断する上で、 学校名というのは重要な手がかりとなる。 したがって、専門学校の名前は、 その在校生や卒業生のキャラクターに大きな影響を及ぼす。 そのため、これから専門学校に入学しようとしている人間にとって、 自分が通っている(あるいは卒業した)学校の名前を聞いた人が、 そこからどのような印象を受けるかということは、 重大な問題である。

小説家を養成する専門学校を設立する場合、 どのような学校名が望ましいだろうか。 「○○小説専門学校」 というストレートなネーミングを採用したとして、 果たしてその学校には、 小説家になりたいと思っている人が集まってくるだろうか。 おそらく、小説家を志望する人の多くは、 「○○小説専門学校」という学校名に抵抗を覚えるに違いない。 なぜなら、その学校名は、その学校に通っている学生に対して、 「夢を追っている人」という印象を与えるからである。 狭き門の職業、すなわち、それを志望する人間の数に対して、 実際にそれに就いている人間の数の比率が小さい職業を目指す 専門学校を設立する場合、 ストレートなネーミングは避けるのが賢明である。

ゲームクリエイターという職業は、 小説家ほどではないとしても、狭き門であるということは否めない。 したがって、「○○ゲーム専門学校」という学校名も、 「○○小説専門学校」と同様、その学校に通っている学生に対して、 「夢を追っている人」という印象を与えることになる。 これが、 「大阪ゲーム専門学校」という学校名が 商品名として最良のものとは言いがたい理由である。

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「大阪ゲーム専門学校」 ( http://sonzai.org/2007/11.htm#gamesen)

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Last modified: Saturday, 7 June 2008
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